貧困ってなに?
SDGsとは2015年に国連で採択された、2030年を年限とした国際目標です。
Sustainable Development Goals(サステナブル ディベロップメント ゴールズ)の略称で、日本語に訳すと「持続可能な開発目標」となり、環境問題、社会問題、経済問題など世界が抱えている様々な問題を解決すべく、17個の目標と169のターゲット、232の指標が定められています。
SDGsを一言で言うと「地球で将来にわたって暮らし続けていけるように、世界をよりよいものにしましょう」ということです。
その目標1「貧困をなくそう」とは、世界中のありとあらゆる貧困を終わらせる。という非常に大きな目標です。
では、「貧困」とはそもそもどういった人々が「貧困」にあたるのか?
SDGsの目標1におけるターゲットは7つあり、その1つには「2030年までに、現在1日1,25ドル未満で生活する人々~」とあります。
1日1,25ドル未満、つまり約200円未満で生活している人々がターゲットです。
この1日200円未満での生活を送っている人々は「絶対的貧困層」と呼ばれ、2021年の国連の調査では、世界中にわかっているだけでも7億8300万人いて、特に発展途上国では10人に1人がこの貧困ラインを下回った生活を送っています。
それに対してSDGsの目標1のターゲット2では「2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある~」とあり、それぞれの国において貧困ラインを定め、それを下回って生活している人々をターゲットにしています。
こういったそれぞれの国や地域における貧困層を「相対的貧困層」といい、日本においては月10万円以下で生活している人々がこれにあたります。
貧困になる原因は?
貧困になる主な原因としては、政治や経済の影響です。
例えば南アフリカのような過去に植民地としての歴史が長い地域では、人種差別や奴隷制度などが根強く残っており、経済の発展は遅れています。
また紛争や戦争が起これば、多くの人々が住む場所を追われ、多くの難民が貧困層となります。
そういった人災だけでなく、干ばつや地球温暖化などの自然災害も貧困の大きな原因になります。
自然災害により、農作物が収穫できないことで貧困に陥った人々も過去多く存在します。
貧困になるとどうなるの?
貧困化において、まず優先されるのは「生きること」です。
たとえ腐っている食べ物でも、他に食べ物がなければ、食べなければ生きていけません。
たとえ衛生的に管理されていない水でも、生きるためには飲まなければ生きていけないんです。
教育、健康、インフラなどはすべて後回しになってしまいます。
そして、きちんと教育が受けれない子供たちは、正しい知識を身に付けることができず、大人になって安定した収入を得られなことが多く、貧困から抜け出すのがどんどん困難になります。
こういった様々な問題が絡み合い、貧困問題を解決することは非常に難しくなっているのが現状です。
そのため国連は、「貧困をなくそう」をSDGsの目標1として掲げ、今、国や支援団体が協力して、金銭面、食料面、医療面、教育面とさまざまな支援活動を行っています。
貧困をなくすため、自分たちにできることをさがそう!
では、貧困をなくすために、我々は何ができるのでしょうか?
「フェアトレード」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
フェアトレードとは、発展途上国で作られた農作物や製品を適正な価格で継続的に取引することにより、生産者の生活を支える貿易のあり方のことです。
通常の大量生産・大量消費される商品と比べると、まだ流通量も少なく、価格もそれほど安価ではありませんが、さまざまな商品がこのフェアトレード商品として日本でも販売されています。
こういったフェアトレード商品を購入することは、それ自体が貧困をなくすための行動です。
また貧困をなくすための活動をしている団体への募金などの支援活動も、今やコンビニなど身近な場所で手軽に出来ます。
もしかしたら、「自分ひとりの寄付や行動で何が変わるのか、、、」と思う人もいるかもしれません。
ただし、ひとりだけでは小さな力でも、国や人種を越えて多くの同じ思いを持った人たちが集まれば、それは大きな力となります。
さらに現代ではネットやSNSといった、多くの人がつながるツールがたくさんあり、小さな声が予想もしないような大きな反響となって返ってくることもあります。
とにかくまずは知ることです。
世界ではどれだけの子供たちが苦しんでいるのか、その子供たちを救うためにどういった国が、どんな支援団体が活動しているのか。
それを知ることで自然と、自分ができることを探すようになるんだと思います。