ペロブスカイト太陽電池ってなに?
ペロブスカイトとは、日本の大学の先生が発見したすごい太陽電池です。
ペロブスカイト太陽電池は、とても薄いフィルムに特別な結晶を塗ることで、太陽の光を電気に変えることができる太陽電池で、今までの太陽電池よりも厚さは100分の1、重さは10分の1しかなく、しかもフィルムなので、曲げたり伸ばしたりすることができます。
なので、今まで太陽光発電装置を設置することが難しかったビルの壁面や、カーブしている部分にも貼ることができるんです。
SDGsとの関係は?
このペロブスカイト太陽電池は、SDGs(持続可能な開発目標)という世界中の人々が一緒に取り組んでいる目標とも関係しています。
SDGsとは2015年に国連で決められた2030年までに達成すべき17個の目標のことで、ペロブスカイト太陽電池の開発と実用化が進むことは、この目標の中でも特に目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」だけでなく、目標13「気候変動に具体的な対策を」や目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」と関係があると思います。
まず目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」という目標では、自然の力を使ったエネルギーやエネルギーの無駄を減らすことなどが求められています。
ペロブスカイト太陽電池はまさに自然のクリーンエネルギーである『光』を使って電気を作りだすことができるうえ、従来の太陽電池よりも電気を作る力が高く、またフィルム型であることから、設置する場所や形が自由に選べて様々な場所で電気を作ることができ、さらに原料となるヨウ素は日本でもたくさん採れるため、電気を安全に低価格で確保できる可能性があります。
次に目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」では、イノベーションという新しいアイデアや発明によりインフラ整備や産業を生み出すことが求められています。
ペロブスカイト太陽電池は、日本で発見された新しい技術であり、世界中で注目され実用化に向けて開発が進んでいて、日本での実用化が進めば、日本の産業や技術は間違いなく進歩し、世界中に発信され、様々な分野で活躍することになると思います。
またこのペロブスカイト太陽電池は、他の太陽電池よりも製作費が安く、環境にも優しいため、資源やエネルギーの無駄使いを減らし、ゴミを減らすことにもつながります。
さらに目標13「気候変動に具体的な対策を」では、地球温暖化を引き起こすガスの排出を減らしたり、気候変動による自然災害への対策が求められています。
ペロブスカイト太陽電池は化石燃料に頼らないクリーンエネルギーなので、CO2の排出を抑え、またその特性上、自然災害時には安定的かつ分散的な電力供給が可能になると思われます。
最後に目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」では、多様な人々や組織と協力したり、お金や技術、知識の共有が求められています。
ペロブスカイト太陽電池は日本だけでなく、世界中で注目されており、実用化が進めば世界中の人々に喜ばれる技術であるため、日本においても産官学民が協力してこの技術の普及や改良を進めることが大切だと思われます。
またこの技術を発展途上国に提供することで、貧困問題、エネルギー問題の解決に貢献することができます。
上記のように、ペロブスカイト太陽電池はSDGsの達成に向けて大きな可能性を持った技術だと言えます。
ただし、まだ使用可能時間の問題や、生産量の問題など、課題は残っています。
これらの課題解決のためにも、専門知識を持った方々には今以上に研究を進めでいただき、実際に社会で我々が使用していくことで改良を重ねる必要があります。
私たち一人一人もこの技術に興味を持って応援することで、SDGsの達成に貢献していきましょう。